京都市東山区にある「即成院(そくじょういん)」。
泉涌寺の塔頭のひとつで、泉涌寺の境内にあります。
即成院の創建は、正暦3年(992)に恵心僧都(えしんそうず)によって建立された光明院が始まりとされます。創建当初は伏見桃山(現・伏見区桃山)にありました。
明治の廃仏毀釈で無住となり、泉涌寺塔頭で本寺の法安寺と合併し、明治35年(1902)に現在地で再興されました。
山門
本堂
御本尊・阿弥陀如来坐像と二十五菩薩坐像(重要文化財)
平安時代作、像高 阿弥陀5.5m、二十五菩薩150cm
極楽浄土の世界を立体的に表現したもので、菩薩像の多くは楽器を演奏する姿で表され、極楽浄土へ導く仏様のオーケストラです。
寺伝では、寛治8年(1094)に恵心僧都によって造られたとされますが、近年の調査では平安時代の代表的仏師・定朝とその弟子による優品とされています。
即成院の阿弥陀如来と二十五菩薩は大好きな仏像で、内陣にギュッと二十五菩薩が寄り集まって楽器を奏でるお姿がとってもかわいらしく、ほっこりします。
まさに、極楽浄土に導く来迎図が立体的に表現されていて、音楽が聴こえてきそうな、それに合わせて花びらも舞ってきそうな、幸せな気持ちになります。
那須与一の墓
即成院は、屋島の戦いで知られる源義経の臣・那須与一(なすのよいち)ゆかりの寺とされ、与一が光明院(即成院の前身)に参詣し、武運を祈願したとされています。
屋島の戦いで、平氏方の軍船に掲げられた扇の的を射落とすなど功績を挙げたことから、即即成院では「願いが的へ」と願い事を扇に書いて祈願される方が多数お参りされます。
即成院の本堂裏には、与一の墓とされる石塔があります。
パンフレット
<即成院>
【住所】京都府京都市東山区泉涌寺山内町28
【電話】075-561-3443
【時間】9:00〜17:00
【拝観料】500円
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