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奈良の大仏「東大寺・大仏殿」@奈良



奈良県奈良市にある「東大寺・大仏殿」。

東大寺の御本尊、盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像(通称=奈良の大仏)が安置されています。


盧舎那仏坐像は、聖武天皇の発願により天平17年(745)から制作が開始され、天平勝宝4年(752)に開眼供養会が行われました。

大仏殿は、盧舎那仏坐像の完成後の天平宝字2年(758)に建立されました。


その後、1180年の平重衡による南都焼討、1567年の三好・松永の戦いで2度にわたって焼失しますが、その都度(鎌倉時代、江戸時代)再建されています。現在の大仏殿は三代目。


建久6年(1195)の落慶法要には源頼朝も列席しているそうです。


大仏殿前の鏡池


創建当時、のべ260万人が工事に関わったとされ、大仏殿の建造費は現在の価格にすると約4657億円と推測され、国家を挙げた一大プロジェクトだったと思われます。


その一大プロジェクトの責任者に任命されたのが、行基さんです。



行基

奈良時代に社会事業に尽力した法相宗の僧。668~749年。

諸国を巡って布教。民衆とともに道路・堤防・橋や寺院の建設にあたったが、朝廷によってきびしい弾圧が加えられ禁止された。

しかし、朝廷は行基の絶大な民衆への影響力を無視できず、聖武天皇の帰依を受け、大仏造営の勧進に起用された。

その功績により、天平17年(745)に78歳で日本最初の大僧正の位を授けられた。


近鉄奈良駅前広場の行基さんの銅像


大仏殿(国宝)


現存の大仏殿は、正面の幅約57.5m、高さ49.1m、奥行50.5m。

高さと奥行は創建当時とほぼ同じですが、幅は創建当時(約86m)の約3分の2です。


大仏殿、盧舎那仏坐像ともに国宝に指定されています。



東大寺の金銅八角燈籠(国宝)


日本最大で日本最古の灯籠。大仏殿の見どころの一つ。

大仏開眼と同じ、天平勝宝4年(752)に鋳造とされています。


東西南北4面には獅子の透かし彫りが、北西・南西・北東・南東側の4面には音声菩薩(おんじょうぼさつ)が彫られています。


北西面は尺八を、南西面は横笛を、北東面は銅鈸子(どうばっし=仏教儀式での鳴り物として使われていた古代のタンバリン)を、南東面は笙(しょう=雅楽などで使う管楽器)を奏でる姿が描かれています。


大仏殿から見た中門(重要文化財)


盧舎那仏坐像(国宝)


現存の盧舎那仏坐像は、高さ約14.7m、基壇の周囲70m。

頭部は江戸時代、体部は大部分が鎌倉時代の補修ですが、台座、右の脇腹などに一部建立当時の天平時代の部分も残っています。





数年前の4月8日の仏生会の写真。

大仏殿の前に誕生仏が設置され、甘茶をかけます。



数年前の8月15日の万灯供養会の写真。

正面の観相窓が開かれ、大仏様のお顔を外から拝むことができます。




 

<東大寺・大仏殿>

【住所】奈良県奈良市雑司町406-1

【電話】0742-22-5511

【時間】7:30〜17:30(4~10月)

【拝観料】大人600円/小人300円

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