福井県小浜市にある「若狭神宮寺」。
和銅7年(714)に、元正天皇の勅命により泰澄大師の弟子・沙門滑元が創建したと伝わります。
七堂伽藍二十五坊を有していた時代もありましたが、豊臣秀吉の時代に寺領没収に遭い、さらに明治の廃仏毀釈により衰退しました。
第44代・元正天皇
父は天武天皇と持統天皇の子である草壁皇子、母は第43代・元明天皇。
独身で即位した初めての女性天皇。
泰澄(たいちょう)大師
奈良時代の修験道の僧。
天武天皇11年(682)、越前(福井県)生まれ。
富士山、立山とあわせて日本三霊山に数えられる白山を開山した。
この辺りは、元正天皇と泰澄大師はよく出てきますね。
本堂(重要文化財)
室町時代の天文22年(1553)に越前国守護・朝倉義景の寄進により再建されました。
間口14.34m、奥行き16.60m。建築様式は、和様を主体とする折衷様。建坪は110坪。
仁王門(重要文化財)
鎌倉時代末期に再建。間口6.37m、奥行き3.64m、棟高5.5mの単層屋根、切妻造、二軒和様杮葺八脚門。
至徳2年(1385)造立の木造金剛力士像が安置されています。
木造金剛力士像
至徳2年(1385)造立。針葉樹の寄木造、玉眼を持つ。
像高は阿形像235.5cm、吽形像237.5cm。
昭和26年(1951)に仁王門の修理と同時に本像も修理されました。
パンフレット
若狭神宮寺といえば、奈良・東大寺二月堂への「お水送り」の神事が有名です。
「お水送り」とは、3月12日に東大寺二月堂で行われる「お水取り」に先がけて、毎年3月2日に行われる歴史的な行事のことです。
「お水取り」の行事で欠かせないのが、二月堂にある「若狭井」からくみ上げ、御本尊に供えられる「お香水」で、その「お香水」は、若狭鵜の瀬から10日間かけて奈良・東大寺二月堂「若狭井」に届くといわれ、古来より若狭と奈良は地下で結ばれていると信じられてきました。
男神・女神坐像(重要文化財)
室町時代初期作(上記パンフレットでは鎌倉時代と記載あり。どっち?)
衣冠束帯の男神像は像高49.1cm、小袿姿の女神像は像高50.9cm。
若狭一の宮の別当職に任じた神願時(後に根本神宮寺)の奥の院に安置された神像。
(この神像は一般公開はなかったと思います。違ったらすみません。)
<若狭神宮寺>
【住所】福井県小浜市神宮寺30-4
【電話】0770-56-1911
【時間】9:00〜16:00
【拝観料】400円
【駐車場】普通車50台
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